男のたしなみ服装術【テーラー新屋】 スーツ・シャツ

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【デザイン】チェスターフィールド・コート【歴史】

最近、Wikipediaのルパン三世の項目に、ルパンが着ているジャケットはヘンリー・プールで誂えたとあって、少し意外に感じたテーラー新屋のダイスケです。まぁ、Wikipediaですし…ね。

っということで、今回はコート、特にチェスターフィールド・コートについて書いてみたいと思います。


チェスターフィールドというと、フィリップ・ドーマー・スタンホープの「書簡集」で知られているチェスターフィールド四世伯を思い浮かべる方が多いと思います。

チェスターフィールド四世は十八世紀イギリスの政治家にして当代屈指の才人であり、また、当時の礼儀作法の権威者でもあり、粋人の典型として、伯爵は英米社会の隅々までも名を馳せた人物です。

そのような血筋があったのでしょうか。現在のチェスターフィールド・コートの元祖は、その孫のチェスターフィールド六世ことジョージ・オウガスタス・フレディック・スタンホープが考案されたものだと言われています。彼もまた、1830年代におけるファッションリーダーであった人物とされています。


それでは、前置きが長くなりましたが、チェスターフィールド・コートの特徴を羅列したいと思います。

■多くの色は、黒か濃紺のウール地で仕立てられます。
■胴は、ずん胴(ボックスコートの様なスタイル)ではなく、に身体の線に沿わせて適度に絞ります。
■ポケットはスーツの上衣と同様、胸にはウェルト、腰には雨蓋付きポケットがしつけられています。
■比翼仕立てのシングルブレスト、またはダブルブレスト(一説にはシングルの方が原則であるとの説もあります)。
■着丈は流行によって多少左右されますが、おおむね膝丈程度が中心となります。
■ラペルはノッチで、その上襟にはベルベットをかぶせます。

大まかですが、上記の様なスタイルとなります。


さて、ここで問題です。
着丈について、膝丈程度と書きましたが、ちゃんとした目安があります。
下記の図を参照してみてください。A、B、Cどれが正しい長さだと思いますか?

コート丈

正解はCです。
それぞれ、Aはモーニングコートの着丈、Bはテールコート(燕尾服)の着丈となっております。

チェスターフィールドは礼装、昼夜兼用の盛装でも利用されることを前提としております。その為、テールコート(燕尾服)を着ても見えない長さである必要があるわけです。

最近は丈の短いチェスターフィールド(もどき?)を見かけます。もちろんこれはこれで、爽快な印象を与えるデザインですので、私自身も良いのではないかと思います。ただしモーニング、テールコートを着る機会がない前提であればの話です。


最後にチェスターフィールド・コートの特徴でもある上襟についてです。
上襟のベルベットは、ほんの伊達好みの思いつきと思ったら大きな間違いです。たかが一片の布切れですが、あれには意外な事実がまつわっています。

上襟にベルベットの襟が付けられたのは、1850年代頃といわれています。
フランス大革命の当時、革命反対の政治家や貴族たちが、つぎつぎに断頭台にかけられ、ついには、ルイ十六世やその妃であるマリー・アントワネットまで処刑されました。
その横暴な仕打ちに深く憤りをおぼえたイギリス貴族あたりの人々が、ひそかに抗議の意味で襟に黒いベルベットを縫い付け、一種の喪章としての意味ではじまったものです。



フラワーホールや、襟のベルベット及び着丈、本切羽など、一見スーツには無意味なモノにみえますが、故事来歴が絡んでいる事を考えると、なかなか面白いのではないでしょうか?


浜松市のオーダースーツ【テーラー新屋】は、歴史などは、私たち専門家が知っていればいい事ですので、お客様にはいかに愉しく、格好良く着こなしていただけたらと思います。


テーマ:メンズファッション - ジャンル:ファッション・ブランド

2010.12.11 | Comments(4) | Trackback(0) | スーツ・シャツ

【The Who】Mods・モッズ2【The Small Faces】

【The Who】Mods1【The Small Faces】の続き


ひとくちにモッズと言ってもハイ・ギア(1958年~1964年)とロー・ギア(1962年~1965年)等に分かれるのをご存知でしょうか?

ここで、ファッションにおけるモッズの違いを羅列してみたいと思います。

■モダニスト(アーリー・モッズ)
モッズの創始者ともいうべき存在のスタイル
・ブリオーニや、リトリコといったイタリアン・コンチネンタルのエレガントなスタイル
・シャツはライトブルーのボタンダウンで、ショートカラー
・ジャケットは着丈が短く、細いラペルで、フロントは大きなカッターウェイ
・幅広のスクエア・ショルダーに浅いサイドベンツ
・トラウザーズはベルトレスのシングル
・袖はカフつき(ターンナップ・カフ)
・靴はウインクル・ピッカーズ(つま先がとがっている靴)

■ハイ・ギア
モッズの中でも一番ドレッシーとされており、すべてオーダーで仕立てられていました。
・ラペルはナロー・ラペル
・細身のタイ
・3つボタンで上2つ掛けが基本だが、4つボタンのものもあった
・ハイ・ギアはボタンの数の違う様々な種類のスーツより、一着の完璧なスーツを持つのを好んだと言われています。
・フロントはノーダーツのボックス型のシルエット
・袖は本切羽で5つ以上というものもあった
・生地はモヘアのイタリアン・スーツで鈍く光る光沢を好んだ
・ベントはサイドベンツが基本で深さは約12.7センチとベントの長さにもこだわり、まれにセンターベントのものもあった
・靴はサイドゴアやデザートブーツ、ウインクル・ピッカーズ

■ロー・ギア
スポーティーなモッズ・スタイル
・フレッドペリーのポロシャツやジョンスメドリーのVネックセーター
・パンツはローライズのスリムパンツや色褪せたリーバイス501
・靴はクラークスが基本


また、モッズを語る上で外せないのが1959年に登場したスクーターに乗ったモッズ達です。
デコレーションしたべスパやランブレッタに乗り、モッズパーカー(M-51)をスーツの上に着ることで仕立ての良いスーツを排気ガスの汚れから守る実用的なものでありました。


これらの服装は映画で観ることができます。
モッズが登場する映画はモダニスト(初期のモッズ)を描いた「ビギナーズ」、モッズ後期の時代を撮った「欲望」そしてもちろんモッズのバイブル的存在の「さらば青春の光」等があります。

ちなみに「さらば青春の光」でジミーの乗っていたスクーターは「ランブレッタ・150Li Series3」であり、エースはGSラリーに乗っていました。


最後に、1970年代後半から現在にかけ、何度もリバイバルされているモッズだが、モッズが流行するにつれ、スティッツ(スタイルだけの模倣者)が増加していったのが残念です。
モダニストの流れを汲む『本物のモッズ』よりも『本物よりも下手な模倣』の方をリバイバルしてしまった者が多く見られるようになりました。
オリジナル・モッズはシャープで、隙がなく、清潔で、完璧なものとして始まり、所謂、精神的なものがモッズ・スタイルであるが、リバイバルでは、実際とはその逆にバッジをごてごてとつけ、M-51をだらしなく着た偽モッズにメディアが焦点を当ててしまい、イメージが出来上がってしまいました。


浜松市のオーダースーツ【テーラー新屋】はデコレーションしたランブレッタも良いですが、スワンネックのべスパが一番スーツに合うと思います。



テーマ:男性ファッション全般 - ジャンル:ファッション・ブランド

2009.06.06 | Comments(0) | Trackback(0) | スーツ・シャツ

【The Who】Mods・モッズ1【The Small Faces】

身体の調子が良くないのと同時にべスパ50sの調子も良くなくて凹んでいるダイスケです、こんばんは。


さて、今回は2回に分けてモッズについて書いてみようと思います。


モッズとは1957年~1966年までウエスト・エンドで流行したスタイルの一種で、モダーンズの略です。

多くはテッズ、ヒップスタやビートニクの影響を受けた中流階級の白人が占め、1985年~1962年までのモダニスト(アーリー・モッズ)達が徐々に注目されはじめ、個々の異なった要素を持つスタイルがひとつのアイデンティティーとして吸収され、次第に明確なコンセプトとしてのモッズが出来上がりました。


彼らは現在(いま)を生き、女性よりも自分自身や仲間に関心を持ち、立ち振る舞いや、ちょっとした仕草もスマートでクールな都会的なダンディズムを標榜していました。

一方で、彼らの生活はというと、昼間は上司に仕えて適度に稼ぎ、夜になるとお気に入りのスーツに着替え、パープル・ハーツなどのドラッグをあおり、モッズのメッカとなったクラブ「クロー・ダッティ」や「フラミンゴ」、「ラ・ディスコティーク」、「ザ・シーン」等のダンスホールで朝まで踊り狂うといったもので、当時の若者にとってそれは全てにおいて新しい過ごし方とされていました。


モッズは、当初は派手なスタイルを好む少数派だったが、集団になるにつれてシンプルなスタイルを好むようになり、そのかわりスーツの仕立ての良さなどディテールにこだわるようになったと言われています。

サヴィル・ロウでイタリアン・スーツを仕立て、ソーホーでエスプレッソを飲み、革新的生活を気取った彼らはイギリスの伝統的でダンディズムを垣間見られる気がします。


1954年からカーナビー・ストリートにある「ヴィンス」という店で働いていたジョン・スティーブンはフェイス(ファッション・リーダー)として『モッズの企業家』との異名を持ち、後に、彼は19歳で「ヒズ・クロウズ」という店を開き、その店にはローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズやエリック・クラプトンなどミュージシャン達も顔を見せるほどになりました。

そして「ヒズ・クロウズ」を中心に、カーナビー・ストリートには最盛期は「クロスウェイン」「ロード・ジョン」など9件のショップが並びモッズ達のたまり場となりました。


また、忘れてはいけないのが、モッズがブームになった要因としてビートルズがモッズ・スーツを着ていたことも挙げられます。当初ビートルズはテッズや、ロッカーズ・スタイルだったそうですが、マネージャーのブライアン指示でモッズ・スーツを着用し、そのスタイルは斬新な音楽にぴったりとマッチしました。


【The Who】Mods2【The Small Faces】に続く


テーマ:男性ファッション全般 - ジャンル:ファッション・ブランド

2009.06.05 | Comments(0) | Trackback(0) | スーツ・シャツ

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