【ダンヒル】ブランドについて【ディオール】
本当に久々の更新になります、テーラー新屋のダイスケです。久しぶりの更新なので、書く勘を取り戻す為に簡単に書いてみたいと思います。
さて、今回のテーマは『ブランド』についてです。
一般に『ブランド』とは商標(=トレードマーク)の意味で用いられていますが、元来は罪人や家畜に押した「烙印」のことです。
ところで、ブランドにはどのような効用があるのでしょうか?
1: 他商品との区別
2: 品質の保証
3: 宣伝広告
…etc
などがあげられますが、今日では「ブランド合戦」とか「ブランド商戦」とかいわれているように、もっぱら宣伝広告が目的となり、品質の保証もなければ、他の商品との「区別」よりも「差別」に重点がおかれているような気がしてなりません。
なかでも目をそむけたくなるのが海外の名前を使った、所謂“デザイナー・ブランド”です。
例えば、あらゆる商品にメーカーやリテーラーのブランドがついているのと同じ要領で、デザイナーのブランドをやたらに使うとしたら、大げさに言えば一種の詐欺行為にも等しいのではないのでしょうか?
ダンヒルのライターはアルフレッド・ダンヒルによって開発されましたが、以後、店名=商標名としてうけとられ、その他の喫煙具にしろ、ネクタイやカフリンクスのようなアクセサリーにしろ“ダンヒル”と書いてあっても何ら抵抗を感じません。
それは、ちょうど“三越”や“ハロッズ”や“オー・プランタン”などと記したラベルが商品についているようなものであるからです。
しかし、デザイナー・ブランドに対する消費者の感覚はそれとは別であり、これがまた「業者」のねらいでもあるわけです。
一例を出せば“ディオール”と書いてある商品(ドレスであれ、ストッキングであれ、香水であれ…etc)を、あたかもクリスチャン・ディオールがじきじきに手がけたモノのような錯覚に陥って(正確には、陥れられて?)高い代金を支払い、満足している方々は「自己満足」しかり「自己欺瞞」に気のつかない哀れむべき人にならないで欲しいと思います。
以前、ある若い女性がテレビで海外へ行って「クリスチャン・ディオールのコレクションを海外へ毎シーズン購入しに行く」と話していたことがありました。
邪推ですが、その女性は「毎シーズンのコレクションにもディオール作品が盛んに紹介されている位だから、ディオールの商品はクリスチャン・ディオールが何かしら関わっている」と思っているのではないのでしょうか?
私はその話を聞いてとても悲しい気持ちになりました。
彼女は、ディオールが今を去る1957年に既に故人となっているのにお気付きではないでしょうか?それとも、クリスチャン・ディオールが去った後のディオールでないラインがお好みなのでしょうか?
それでは、そういった、所謂業者に騙されない為には、どうすればよいのか?
普段から本当に良いモノを見極める目を養うしかないと思います。
質の良いモノと悪いモノの違いを実際に現物に触り比べるべきだと思います。
今日、ネットによる情報化時代なるが故に、誤った情報が氾濫し、女性ならず、男性をも迷わせている気がします。
浜松市のオーダースーツ【テーラー新屋】では勿論ブランドの生地を沢山扱っていますが、ダンヒルだから、スキャバルだから、ナポレナだから良いというような仕入れをせず、実際に生地を触り風合いを確かめ、国産、舶来問わず良い生地を仕入れています。
テーマ:男性ファッション全般 - ジャンル:ファッション・ブランド
2010.11.11 | Comments(2) | Trackback(0) | 人物
