男のたしなみ服装術【テーラー新屋】 2006年12月

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一生物の靴を目指して

今年もあとわずかとなり、革靴の踵も随分と磨り減ってきたので靴底を張り替えようと考えているダイスケです、こんばんは。靴にもいい顔をした新年を迎えさせてあげたいと思います。


昨年、初めてオーダーメイドの革靴を仕立ててもらいました。大事な場面だけで履くつもりで仕立てた靴ですが、どうにも履き心地がよく頻繁に履いてしまいます。

デザインはブランドの靴に比べシンプルでクラシックな印象ではありますが、足にフィットした靴は履いていて疲れないので、どうしても履く頻度が高く、靴底が早くすり減ってしまいました。


人によって価値観の基準が違いますが、個人的には、スーツにしても靴にしてもブランドや値段よりも中敷を変えてあったり、傷にちゃんと補修してあったり、ブラシで磨いてあったりと愛着の感じられる品が一番上等に見える気がします。


革靴を一生物として履くためには手入れがかかせません。

靴の手入れ』といえば、真っ先に靴を磨くことを思い浮かべますが、磨くことよりももっと大切なことが『型崩れを防ぐこと』だと考えています。もちろん身だしなみとして靴を磨く必要があります。


当たり前ですが、靴を履くとかすかなシワが出来ます。それを放っておくと、長い間に傷のようになり、最終的に亀裂が入ってしまいます。そうなると、もう修復不可能です。

そうなる前に、型崩れを防ぐ為の木型(シューキーパー)を使用します。

金属製やプラスティック製など様々な種類のものが市販されていますが、本格的なものは木製で、その中でも桜材が理想的とされています。

というのも、シューキーパーには形を整えるのと同時に、革が吸った汗を吸収する目的もあり、木製のものは吸湿性に優れているからです。しかし、シューキーパーを入れないことと比べれば、材質は何であれ入れておくことをお勧めします。


ここに1つエピソードがあります。

昔の文献なのですが、アメリカのエミリー・ポストという方が、イギリス紳士に比べてアメリカ紳士の遠く及ばない点を数々挙げ、中でも特に重要なこととして靴の扱い方を指摘しているそうです。

その方によると、

イギリス紳士は靴を脱ぐと、すぐにシューキーパーを入れますが、これに反し、アメリカ紳士はシューキーパーなど問題にせず、ただ磨くことだけが大切と思っている。この点でアメリカ紳士は落第だということです。

つまり靴を磨くのはいつでもかまわないが、靴の形を保つには、脱いだ靴にまだ体温の残っているあいだにシューキーパーを入れてこそ効果があるということで、イギリス紳士はそうゆう些細な点にも心をくばるから、どうしても一枚上だというのが彼女の意見だそうです。


浜松市のオーダースーツ【テーラー新屋】は『使い捨て』の時代に『本当に良い物を長く使う』事の素晴らしさを発信できたらいいなと考えています。

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テーマ:男性ファッション全般 - ジャンル:ファッション・ブランド

2006.12.07 | Comments(2) | Trackback(0) |

【映画】『プラダを着た悪魔』 ~男性スーツとの違い~

映画館へ1人で観にいった時、チケット売場で『2名様でよろいしでしょうか?』と言われることに、なんとなく納得のいかないダイスケです、こんばんは。


というわけで、映画『プラダを着た悪魔』を観にいってきました。

アン・ハサウェイ主演のこの映画はタイトルでもわかる通りファッション業界のストーリーで、テーラーにとっても大変興味深い内容でした。


内容は、まるで新たなファッションショーの一環なんじゃないかと思うほど綺麗な女優が本当に沢山のブランドを着用していました。

タイトルのプラダはもちろんのこと、シャネル、D&G、エルメス、フェラガモ…etc。衣装デザインはパトリシア・フィールドという方でアメリカのドラマ『セックス&ザ・シティー』の衣装も手掛けた有名なスタイリストみたいです。


修行中テーラーの観点からの映画の感想は、男性物と女性物のデザインに対する捉えかたの違いが随分顕著に表れていたなということでした。

女性の洋服のデザインの多さ、斬新さに惹かれたのと同時に、改めて男性の洋服を仕立てる難しさを再認識しました。


女性の洋服はバストやヒップなど丸みを帯びた部分に対しダーツや生地の切り返し、プリーツなどを使い、しかもそれをデザインとして取り入れることで、デザインの幅も広がり複雑なラインを形作ることができます。


一方男性のスーツはできる限り縫い目を目立たないようにするのが理想です。

基本的に裁断と生地のドレープでゆるやかな曲線を描き、バストやヒップはアイロンだけを使用して生地を湾曲させ体にフィットするように仕立て、ダーツはなるべく少なく目立たないように工夫されています。


まれに鳩胸の男性場合であっても、オーダーのスーツではラペル(襟)の裏の部分に『あごぐせ』といわれるダーツを取って処理することもありますが、それでも女性の洋服のようにデサインとして見せることはなく、ラペルの裏にひっそりと刻んであります。


シンプルなデザインというのは、穿った見方をすれば、過去のデザインを繰り返すだけで、デザインの幅が狭い、退屈なシルエットと捉えられてしまうかもしれません。

例えば、今回の映画のワンシーンで、ファッションディレクターを演じていたスタントリー・トゥッチが着用していた極端に大きくしたラペルが印象の黒とグレーの大柄のグレンチェックの3ピーススーツ。

ワイドラペルは30'sアメリカのズートスーツや、70’sイタリアのベリードラペルのスーツにも見ることができますが、劇中のスーツはゴージラインを高くすることで、上のそれらとは違うモダンな雰囲気になっています。


このように男性のファッションは大きな変化がおこることはありませんが、ミリ単位で変化し流行を作っていっています。


最後に、誤解があってはいけないので

今回は男性のスーツを仕立てることを職業としている者の視点で書かせていただきました。もちろん、何でも出来るにこしたことはないのだけど、男性物が、女性物が仕立てられるから技術が上などということはありませんので、あしからず。


浜松市のオーダースーツ【テーラー新屋】はその人の立場、雰囲気に合い、着心地のよいスーツを作っていければいいなと考えています。

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2006.12.05 | Comments(0) | Trackback(0) | 映画

【海島綿】ワイシャツ【シーアイランド・コットン】

先日の友人の結婚式では、スピーチの為に緊張しすぎてせっかくの御馳走もほとんど食べる事が出来なかったダイスケです、こんばんは。何事も経験が重要だと改めて感じました。


その結婚式へは仕立てあがったばかりのシャツを着ていったので、今回も前回同様シャツについて書きたいと思ます。


仕立てたシャツ『海島綿』は別名『シーアイランド・コットン』と呼ばれカリブ海に浮かぶ西インド諸島、バルバドス、アンティグア、ネービス、ジャマイカ、そしてベリーズの5つの地域のみで産出された綿のことを指し、その栽培は他のコットン種とは全く異なる系統のゴシッピウム・バルバデンセ種から行われているそうです。

また、その肌触りや軽さから16世紀エリザベス女王時代には『繊維の宝石』として貴ばれたほどです。


シャツ生地として最も一般的な天然繊維である綿は、吸湿性や保湿性があり、通気性に優れています。

その綿の中でも『海島綿』はコットンのカシミアと言われるように、カシミアのようななめらかさでソフトな肌触りと、絹のような光沢が特徴です。その光沢は他の綿と比べ50%も高い光の反射度を持っているようです。


他の綿も、さまざまな加工により、同様の肌触りと美しさをかもしだすことも可能ですが、何回かのクリーニングによりそれらの特徴が失われてしまいます。

一方『海島綿』はそれらが天然の特性として備わっているため、洗濯を繰返しても、それらの性質が損なわれにくいようです。


一般的な綿に比べ値段は張りますが、その価値はあるなと感じました。いつかは『海島綿』で仕立てたジャケットを夏に粋に着こなせたらいいなと思います。


浜松市のオーダースーツ【テーラー新屋】はスーツだけでなく、シャツも生地の性質や素材感を大事にしていきたいと考えています。

テーマ:男性ファッション全般 - ジャンル:ファッション・ブランド

2006.12.04 | Comments(0) | Trackback(0) | スーツ・シャツ

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