体調も大分回復し、7月からまた服部先生の所へ修行へ行くダイスケです、こんばんは。
今日、6月22日はフレッド・アステアの命日にあたります。そこで今回はアステアについて書いてみたいと思います。
『フレッド・アステア』は1930年代から1950年代にかけてアメリカの良き時代のハリウッドを代表するブロードウェイやミュージカル・スターの一人であり、比類のないタップ・ダンスの名手で「ダンスの神様」と呼ばれた名優でありました。
そのアステアのもう一つの顔が、つねに注目すべきウェル・ドレッサーの一人であり、またお洒落のよきお手本でもあったということです。
個人的には、この二十世紀全体を通じて、彼に匹敵する洒落者は、おそれらくただ一人、あのイギリスのお洒落王、『エドワード八世』をおいて他にいないのではないかと思います。
もちろんこの両者以外にも、所謂、世にいう着こなし上手は沢山存在しました。
・アドルフ・マンジュー
・ジャック・ブキャナン
・ノエル・カワード
・ケーリー・グラント
・アンソニー・イーデン
・ジョージ・ハミルトン…etc
しかし、その影響力の大きさや、メンズ・ファッション界への貢献度と、ベスト・ドレッサーとしての王座を維持し得た期間というようなことを総合すると、やはりそのスケールの点で『フレッド・アステア』と『ウィンザー公』は他のウェル・ドレッサーのなんぴとをもほぼ完全に圧し去っていると思います。
メンズ・ファッションに対するフレッド・アステアの功績は、一口にはとうてい語りつくせないものがありますが、それを承知であえて約言すれば、ソフィスティケーションというものを、身をもって私たちに示してくれたことではなかったかと思います。
『ソフィスティケーション』とは要するに「粋ごのみのおしゃれ」のことであり、「軽さのエレガンス」という意味で捉えてもらえればとわかりやすいのではないでしょうか?
体型は小柄で貧相だったアステアでしたが、彼はスーツだけでなく、それのみか燕尾服やモーニングといったものでさえ、まるでそれら自身が自らの皮膚ででもあるかのように着こなしてしまう人でした。
別の言い方をすれば、まるで服に重さがないかのように、軽々とそれらを着こなしてしまい、そしてそれがいかなるものであれ、常にカジュアルに、それでいながら常にエレガントに着こなす芸当を持っていました。
例えば、ボタンダウンのシャツであれ、カーディガンであれ、ブレザーであれ、グレー・フラノのスーツであれ、はたまたディナー・ジャケットや、テール・コートのようなものでさえもでした。
要するに、こうした服装のことごとくに、彼一流のエレガントなスタイルをフレッド・アステアは確立していたということです。
永遠のオリジナル『ソフィスティケーション』の最たる体現者であり、ロマンスとエレガンスを兼ね備えた二十世紀最後のヒーローの一人、アステア。
テーラー新屋は『フレッド・アステア』のご冥福をお祈りいたします。
テーマ:男性ファッション全般 - ジャンル:ファッション・ブランド
2009.06.22
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【The Who】Mods1【The Small Faces】の続き
ひとくちにモッズと言ってもハイ・ギア(1958年〜1964年)とロー・ギア(1962年〜1965年)等に分かれるのをご存知でしょうか?
ここで、ファッションにおけるモッズの違いを羅列してみたいと思います。
■モダニスト(アーリー・モッズ)
モッズの創始者ともいうべき存在のスタイル
・ブリオーニや、リトリコといったイタリアン・コンチネンタルのエレガントなスタイル
・シャツはライトブルーのボタンダウンで、ショートカラー
・ジャケットは着丈が短く、細いラペルで、フロントは大きなカッターウェイ
・幅広のスクエア・ショルダーに浅いサイドベンツ
・トラウザーズはベルトレスのシングル
・袖はカフつき(ターンナップ・カフ)
・靴はウインクル・ピッカーズ(つま先がとがっている靴)
■ハイ・ギア
モッズの中でも一番ドレッシーとされており、すべてオーダーで仕立てられていました。
・ラペルはナロー・ラペル
・細身のタイ
・3つボタンで上2つ掛けが基本だが、4つボタンのものもあった
・ハイ・ギアはボタンの数の違う様々な種類のスーツより、一着の完璧なスーツを持つのを好んだと言われています。
・フロントはノーダーツのボックス型のシルエット
・袖は本切羽で5つ以上というものもあった
・生地はモヘアのイタリアン・スーツで鈍く光る光沢を好んだ
・ベントはサイドベンツが基本で深さは約12.7センチとベントの長さにもこだわり、まれにセンターベントのものもあった
・靴はサイドゴアやデザートブーツ、ウインクル・ピッカーズ
■ロー・ギア
スポーティーなモッズ・スタイル
・フレッドペリーのポロシャツやジョンスメドリーのVネックセーター
・パンツはローライズのスリムパンツや色褪せたリーバイス501
・靴はクラークスが基本
また、モッズを語る上で外せないのが1959年に登場したスクーターに乗ったモッズ達です。
デコレーションしたべスパやランブレッタに乗り、モッズパーカー(M-51)をスーツの上に着ることで仕立ての良いスーツを排気ガスの汚れから守る実用的なものでありました。
これらの服装は映画で観ることができます。
モッズが登場する映画はモダニスト(初期のモッズ)を描いた「ビギナーズ」、モッズ後期の時代を撮った「欲望」そしてもちろんモッズのバイブル的存在の「さらば青春の光」等があります。
ちなみに「さらば青春の光」でジミーの乗っていたスクーターは「ランブレッタ・150Li Series3」であり、エースはGSラリーに乗っていました。
最後に、1970年代後半から現在にかけ、何度もリバイバルされているモッズだが、モッズが流行するにつれ、スティッツ(スタイルだけの模倣者)が増加していったのが残念です。
モダニストの流れを汲む『本物のモッズ』よりも『本物よりも下手な模倣』の方をリバイバルしてしまった者が多く見られるようになりました。
オリジナル・モッズはシャープで、隙がなく、清潔で、完璧なものとして始まり、所謂、精神的なものがモッズ・スタイルであるが、リバイバルでは、実際とはその逆にバッジをごてごてとつけ、M-51をだらしなく着た偽モッズにメディアが焦点を当ててしまい、イメージが出来上がってしまいました。
テーラー新屋はデコレーションしたランブレッタも良いですが、スワンネックのべスパが一番スーツに合うと思います。
テーマ:男性ファッション全般 - ジャンル:ファッション・ブランド
2009.06.06
| Comments(2) | Trackback(0) | スーツ・シャツ
身体の調子が良くないのと同時にべスパ50sの調子も良くなくて凹んでいるダイスケです、こんばんは。
さて、今回は2回に分けてモッズについて書いてみようと思います。
モッズとは1957年〜1966年までウエスト・エンドで流行したスタイルの一種で、モダーンズの略です。
多くはテッズ、ヒップスタやビートニクの影響を受けた中流階級の白人が占め、1985年〜1962年までのモダニスト(アーリー・モッズ)達が徐々に注目されはじめ、個々の異なった要素を持つスタイルがひとつのアイデンティティーとして吸収され、次第に明確なコンセプトとしてのモッズが出来上がりました。
彼らは現在(いま)を生き、女性よりも自分自身や仲間に関心を持ち、立ち振る舞いや、ちょっとした仕草もスマートでクールな都会的なダンディズムを標榜していました。
一方で、彼らの生活はというと、昼間は上司に仕えて適度に稼ぎ、夜になるとお気に入りのスーツに着替え、パープル・ハーツなどのドラッグをあおり、モッズのメッカとなったクラブ「クロー・ダッティ」や「フラミンゴ」、「ラ・ディスコティーク」、「ザ・シーン」等のダンスホールで朝まで踊り狂うといったもので、当時の若者にとってそれは全てにおいて新しい過ごし方とされていました。
モッズは、当初は派手なスタイルを好む少数派だったが、集団になるにつれてシンプルなスタイルを好むようになり、そのかわりスーツの仕立ての良さなどディテールにこだわるようになったと言われています。
サヴィル・ロウでイタリアン・スーツを仕立て、ソーホーでエスプレッソを飲み、革新的生活を気取った彼らはイギリスの伝統的でダンディズムを垣間見られる気がします。
1954年からカーナビー・ストリートにある「ヴィンス」という店で働いていたジョン・スティーブンはフェイス(ファッション・リーダー)として『モッズの企業家』との異名を持ち、後に、彼は19歳で「ヒズ・クロウズ」という店を開き、その店にはローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズやエリック・クラプトンなどミュージシャン達も顔を見せるほどになりました。
そして「ヒズ・クロウズ」を中心に、カーナビー・ストリートには最盛期は「クロスウェイン」「ロード・ジョン」など9件のショップが並びモッズ達のたまり場となりました。
また、忘れてはいけないのが、モッズがブームになった要因としてビートルズがモッズ・スーツを着ていたことも挙げられます。当初ビートルズはテッズや、ロッカーズ・スタイルだったそうですが、マネージャーのブライアン指示でモッズ・スーツを着用し、そのスタイルは斬新な音楽にぴったりとマッチしました。
【The Who】Mods2【The Small Faces】に続く
テーマ:男性ファッション全般 - ジャンル:ファッション・ブランド
2009.06.05
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